他院の処方を「明らかにおかしい」と思ったことがある医師は、4人に3人。しかしその場合でも「処方医への疑義照会・意見・相談」は「全くしない」が多数派~「医師から医師への疑義照会」実態調査~

2015年11月25日 [水]

QLifeは、他医の処方に対する「医師からの疑義照会」がどの程度なされているのか、その実態を確かめるべく、開業医を中心とした医師250人を対象にインターネット調査を実施した。

その結果、7割以上の医師が他院の処方内容を見て、「明らかにおかしい」と思ったことがあった。ただし「明らかにおかしい」と思っても、7割以上の医師は処方医に対して疑義照会・意見・相談を全くしていないことがわかった。

昨今、ポリファーマシー(多剤処方)の問題が指摘されることが増えてきた。特に患者が高齢になると、複数の病態や疾患を抱えていることが多いため、それぞれの専門の医師による別々の治療によって、薬が追加されてしまいやすい。患者がかかりつけ薬局をもち、それが機能していれば、成分の重複や相互作用リスクに「気がつく」ところまでは役割を果たせるかもしれないが、主体的に交通整理するところまでは難しい。まして、ポリファーマシーの弊害を防ぐとの観点で積極的に薬を減らす検討は、かかりつけ医でなければ不可能だろう。

そのため診療所の医師には、個別最適を全体最適の目で補正する役割が期待されるが、実態としては、他院の処方に疑問を呈すだけでもかなり困難であることが明らかとなった。背景として、臨床現場の多忙さや専門性の高い治療法への知識不足もあるが、「言いづらい」「トラブルの原因になりそう」「言っても効果ない」といった理由も多い。ただし、自分が他院から疑義照会を受けた経験がある医師が2割以上はいるため、施設を越えた医師同士のコミュニケーション促進策が望まれよう。

詳細な調査結果は http://www.qlife.co.jp/news/151125qlife_research.pdf からダウンロードできるほか、医療者向け情報サイトQLifePro医療ニュース(http://www.qlifepro.com/news/)でも掲載されている。

【結果概要】

1) 他院の処方に「明らかにおかしい」と思ったことがある

74%の医師は他院の処方内容を見て、「明らかにおかしい」と思ったことがあると回答した。

2) 他院の医師に対して疑義照会・意見・相談をしたことがある

他院の処方内容を見て「明らかにおかしい」と思った場合でも、76%の医師は疑義照会・意見・相談は「全くしない」ことがわかった。疑義照会しない理由としては、「他院を尊重」「面倒・多忙」「トラブル回避」が多かった。

3) 他院から疑義照会・意見・相談を「受けた」ことがある

22%の医師は、他院の医師から、疑義照会・意見・相談を受けたことが「ある」と回答した。

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