「がん患者による情報発信」、ブログやSNSが後押し。発信を後悔する人は、ほぼゼロ。大規模調査でわかった「方法」「メリット」「情報不足感との関連」

2014年2月10日 [月]

QLifeは、2013年度版の『がん情報の不足感』実態調査を発表した。本調査は、厚生労働科学研究班『国民のがん情報不足感の解消に向けた「患者視点情報」のデータベース構築とその活用・影響に関する研究』の一環で行われ、中山健夫・京都大学大学院教授に監修を受け、京都大学医の倫理委員会の審査承認も得ている。2013/7/15 ~2013/7/31にがん患者・家族を対象にインターネット調査を行い、2754人から回答を得た。

それによると、がん患者・家族の3人に1人が情報発信意欲を持つことがわかった。発信理由は「他人・社会のため」が6割と最多だが、情報発信をきっかけに他人との交流が生まれる人も多く、その3分の2が「かえって自分の情報も充実」する。発信を後悔する人はほとんどゼロで、発信満足度は非常に高い。具体的な発信方法は「ブログなどで」が7割を占め、最近のブログ・SNSの普及が後押しをしている可能性が高い。

この調査を監修した中山健夫・京都大学大学院教授は、「患者の情報“収集”に関する調査はあっても、“発信”の実態はこれまでほとんど知られていなかった。行政や医療者が、患者の情報収集だけでなく、患者自身による情報発信を支援することで、世の中に患者視点の情報が増え、情報不足感の改善にもつながっていく可能性がある。」と述べている。


調査の詳細は『QLifeがん』(がん情報の特集サイト)上で閲覧可能であり、報告書も下記リンクよりダウンロードできる。

◆2013年度「がん情報の不足感」実態調査
 ⇒ http://www.qlife.jp/cancer/category/anguish/paucity2013

◆報告書形式
 ⇒ http://www.qlife.co.jp/news/140117qlife_research.pdf

【調査結果の概要】

  • がん患者・家族のうち自ら情報発信した人は、その情報発信によって高い満足度を得ている。「他人・社会のため」を目的に発信するケースが多いためか、ほとんどの発信者が他人から何らかの反響を得ており、それが一定期間の交流にまで発展することも珍しくない。そのため「自分の情報もかえって充実」した人も多い。
  • ただし問題は、情報発信するのが「9人に1人」とまだまだ少数派であり、その2倍の数で「情報発信しようとしたが、実際にはしなかった」人が存在することだ。発信の障害となったのは「知られたくない」といった本人の内的事由ではなく「方法・場所・きっかけがない」という外的事由が多いため、改善余地がある。
  • 「情報不足感」と「情報発信状況」とは相関がある。情報が充足している人ほど情報を発信し(または、発信する人ほど、充足感を持つ)、情報不足感がある人ほど情報発信したくてもできない(または、発信できない人ほど、不足感を持つ)傾向がある。
  • なお、「特定の治療法の効果や副作用」については、それが実体験の内容であっても、情報発信者の半数しか語ることがない。治療法の発信には、一般的な情報とは違う配慮をすべきとする人が6割など、慎重な姿勢がうかがえる。

【調査結果詳細】

がん情報の不足感
http://www.qlife.jp/cancer/anguish/paucity2013/story7307.html




がん情報発信の意欲と実際
http://www.qlife.jp/cancer/anguish/paucity2013/story7309.html



情報発信しなかった理由
http://www.qlife.jp/cancer/anguish/paucity2013/story7311.html

がん情報発信の詳細
http://www.qlife.jp/cancer/anguish/paucity2013/story7313.html



がん情報発信の影響
http://www.qlife.jp/cancer/anguish/paucity2013/story7315.html



【実施概要】

調査名称:がん情報の入手・利用に関する実態調査
調査対象:がん調査の呼びかけに応えたQLife会員ならびにその他の一般生活者
有効回答数:2,754人(がん患者・家族以外は集計対象外とした)
調査方法:インターネット調査
調査時期:2013/7/15 ~2013/7/31
※本調査は、厚生労働科学研究班『国民のがん情報不足感の解消に向けた「患者視点情報」のデータベース構築とその活用・影響に関する研究』の一環として行われ、当班の代表者である中山健夫・京都大学大学院教授に監修を受けたものである。また調査実施にあたり、京都大学医の倫理委員会の審査承認も得た。(承認番号 E1253)

▼2013年度「がん情報の不足感」実態調査
http://www.qlife.jp/cancer/category/anguish/paucity2013

▼2013年度「がん情報の不足感」実態調査 報告書
http://www.qlife.co.jp/news/140117qlife_research.pdf

▼QLifeがん
http://www.qlife.jp/cancer/

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