6割の家庭で、処方薬の使いまわし 8割以上の家庭が余った処方薬を保存し、子供への自己判断使用も5割にのぼる

2010年6月11日 [金]

QLifeと、医療経営コンサルティング、薬剤師を対象としたプロモーション及び調査を行う株式会社ネグジット総研は、このほど共同で『処方薬の「家庭内保存」と「個人間譲渡」実態調査』を行った。過去一年以内に医療機関を受診した、家庭の主婦(子供あり)1000名を対象にアンケートを行った。

それによると、8割以上の家庭が余った処方薬を保存しており、また5割は余った薬を自己判断で子供に使用したことがあった。処方された本人以外への使いまわしも多く、家族間と友人・知人間あわせて6割が経験していた。また処方薬の使いまわしを「怖い」と感じる人ほど、使いまわしをしない傾向が顕著で、リスクの啓発が使いまわしの抑制につながる可能性が示唆された。

この調査結果について、東京大学大学院薬学系研究科教授の澤田康文氏は、次のように述べた。
“自己判断での使いまわしや子供への服薬は、「医者もどきで処方、薬剤師もどきで調剤」しているようなものだ。まさに不適正使用といえる。「この薬でこのように使い回すとこのような副作用が起こる!」ということをもっと具体的に知って頂きたい。例えば、この調査で「あまり怖さを感じないで使いまわされることが多い薬」として「腰痛のシップ」が挙がったようだが、腰痛症によく処方されるケトプロフェンテープは、旦那さん用のものが余ったからといって妊娠後期の奥さんに過量に貼付したら、胎児毒性(胎児動脈管収縮)が起こる可能性がある。”

【調査の背景】
「処方薬の家庭内保存」や、それを背景とする「処方薬の個人間譲渡」は、事故につながる危険がある。ところが実態としては、薬が余った場合には、節約などを理由にそのまま保存してしまう家庭も多い。そして、適切な服薬か否かを医療者に相談することもなく、あるいは使用期限が切れていたのに気づかずに、家族内や友人・知人間で譲渡し、使用してしまうケースも珍しくない。この実態を明らかにするとともに、問題の解決糸口を見つけることを目的として、1年以内に医療機関の受診経験がある子持ち主婦に、アンケートを実施した。

【結論の概要】

  1. 85%の家庭に、余った処方薬が存在する。余った理由は「服用忘れ」が半数を占める。ただし若年層は「意図的に途中で服用止めた」「多めに処方してもらった」の比率が上がる。
  2. 家庭内に処方薬が余っていても、25%の母親は、その事実を医師・薬剤師に隠す(聞かれても言わない)。
  3. 半数の母親が、余った処方薬を医師に相談せず自己判断で、子供に使用(過去に本人用に処方されたものを含む)したことがある。
  4. 16%の母親は、薬に使用期限があることを、知らない。
  5. 60%の母親は、本人以外の処方薬を、家族間や友人・知人間で使いまわしたことがある。多いのは、痛み止め・解熱剤、湿布剤、風邪薬など。なお、風邪薬、抗生物質、睡眠薬・安定剤は、医療者に秘密にして個人間譲渡されやすい傾向がある。
  6. 67%の母親が、処方薬の使いまわしは「怖い」と感じている。「怖い/怖くない」は、処方薬の使いまわしをする/しないに、強く関係している。「怖い」群で使いまわしたことがある人は43%にとどまるのに対し、「怖くない」群では93%が使いまわし経験ある。リスクの啓発が、使いまわしの抑制につながる可能性が示唆された。

詳しくはこちら[PDF]

★詳細は、QLifeSQUAREのこちらの記事より

http://www.qlife.jp/square/medicine_study/medicine_study01/story12943.html

★レポートのPDFファイルは以下より

処方薬の「家庭内保存」と「個人間譲渡」実態調査

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