潰瘍性大腸炎患者の3割が有症状の「便もれ」、医療スタッフに相談しにくい ~潰瘍性大腸炎患者における諸症状の有症率および背景因子に関する調査

2020年3月06日 [金]

健康・医療分野の広告メディア事業ならびにマーケティング事業を行う株式会社QLife(キューライフ/本社:東京都港区、代表取締役:有瀬和徳)は、EAファーマ株式会社とキッセイ薬品株式会社のスポンサードのもと、潰瘍性大腸炎(UC)患者501例を対象に、UCの諸症状の有症率や背景因子等の実態を明らかにすべく、インターネットによるアンケート調査を実施、その結果が消化器病領域の医学雑誌『Inflammatory intestinal disease』に掲載された。

UCは下痢や血便、腹痛などを主症状とする大腸の炎症性疾患。大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができ、これらの諸症状を呈する。近年では治療薬の開発も活発に行われており、いかにして患者の生活の質(QOL)を向上させるかに注目が集まっている。

今回の調査結果から、以下について明らかになった。

  • 改善したいUCの症状は、「排便の切迫感」(62.5%)、「下痢」(60.7%)、「血便」(59.7%)、「腹痛」(58.1%)
  • 「排便の切迫感」は56.1%が、「便もれ」は28.7%の患者が症状を有していた
  • UCの症状について、医療スタッフに相談しにくいのは「便もれ」(約30%)、「残便感」「排便の切迫感」(それぞれ約12%)

今回の調査結果について、北里研究所病院 炎症性腸疾患センター長の日比紀文先生は、「UC患者さんは排便の切迫感や便もれの症状についても、下痢や血便、腹痛といったUCの代表的な症状と同様に、日常生活への影響が大きく改善を望んでいることが再確認できた。切迫感や便もれについては、医療従事者に相談しにくいという実情も明らかとなり、今後はこうした患者さんの事情もふまえた適切なサポートの提供が必要だと改めて実感している」とコメントを寄せている。

また、同センターIBD専任看護師の石橋とよみさんは「便もれは、患者さんにとって自尊心の低下や精神的なショックにつながる症状。困っているようなら一緒に解決方法を見つけていきたい。ぜひ医療従事者に相談してほしい」と述べた。

同センター副センター長の小林拓先生は、「今回の調査結果をふまえ、便意切迫や便もれの症状に着目した臨床研究等を実施して、患者さんにとってより適切な治療方法を明らかにしていきたい」とさらなる研究の必要性を指摘した。

なお、本調査結果をまとめた論文は、『Inflammatory intestinal disease』誌のオンライン版(https://www.karger.com/Article/FullText/505092)で閲覧できる。

調査結果の概要

患者背景

回答者501例(女性:278名、男性:223名)の平均年齢は39.83歳、罹患期間は平均7.55年だった。

改善したいUCの症状は、「排便の切迫感」(62.5%)、「下痢」(60.7%)、「血便」(59.7%)、「腹痛」(58.1%)

下痢、血便、腹痛といった代表的な症状に加え、排便の切迫感、便もれといった症状も、患者さんにとって改善したい症状に挙げられた。

「排便の切迫感」は56.1%が、「便もれ」は28.7%の患者が症状を有していた

直近2週間で「トイレに間に合わないのではないかと不安になって困った(排便の切迫感)」方は56.1%、「下着を汚してしまったことがある(便もれ)」方は28.7%いた。

UCの症状について、医療スタッフに相談しにくいのは「便もれ(便失禁)」(約30%)、「残便感」「排便の切迫感」(それぞれ約12%)

改善したいUCの症状のうち、医療スタッフに相談しにくい症状として最も多かったのは、「便もれ(便失禁)」でおよそ30%、次いで「残便感」と「排便の切迫感」がそれぞれおよそ12%だった。

■ 調査主体:株式会社 QLife( キューライフ)
■ 実施概要:
調査対象:定期的に通院している潰瘍性大腸炎 患者
有効回収数:501 名
調査方法:インターネット調査
調査時期:2019年2月1日~2月26日

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