ジェネリックやお薬手帳利用は、県別格差2倍 ジェネリック:鹿児島(最高)~徳島(最低)、お薬手帳:大分(最高)~奈良(最低)~「20疾患2万人患者の服薬実態調査」を性・年代・県別で分析~

2015年5月12日 [火]

QLifeは、過去1年間に医療機関で主要な20疾患のいずれかと診断ないし治療を受けた患者2万人を対象に、大規模なアドヒアランス(服薬遵守状況)実態調査を実施した。4月に公開した疾患タイプ&疾患名別の分析に続き、性・年代・都道府県別の分析結果を医療者専門サイト『QLifePro』の『研究報告』コーナーに掲載した。

詳細な結果内容はこちら⇒ http://reports.qlifepro.com/

◆ジェネリック利用意向「積極的に利用したい」 都道府県、性・年代別

最もジェネリックの利用意向が高かったのは鹿児島県で、全国唯一の70%超である。一方で最も低かったのが徳島県で、全国唯一の30%台であった。ちなみに実際のレセプト集計データでも鹿児島県が1位で徳島県が47位(厚労省集計、平成25年度)なので、本調査で判明した「患者意向度」と、現場での調剤状況とは一致している。すなわち、患者意向がそのまま実態に反映されているわけで、「後発品にするか否か」は医師や薬剤師側の事情によるものではない可能性が示唆された。
また、男女別では男性が女性を9.0ポイント上回り(60.5%)、年代別では、男性は60代が最も高く61.9%、女性は30代が最も高く54.5%だった。

◆お薬手帳使用実態「毎回使用」「ほぼ毎回使用」 都道府県、性・年代別

お薬手帳を「毎回」「ほぼ毎回」使用しているとした回答が最も多かったのは大分県で、患者の3人に2人が使用している。逆にワースト1位だった奈良県は4人に1人しかお薬手帳を活用していない。
また、男女別では女性が、年代では70代以上層の利用率が高かった。


調査対象となった20疾患は、骨粗しょう症、脳血管疾患(脳卒中)、緑内障、逆流性食道炎、更年期障害、前立腺肥大症、椎間板ヘルニア、うつ、睡眠障害、禁煙、アトピー性皮膚炎、にきび、花粉症・アレルギー性鼻炎、喘息、高血圧症、高尿酸血症・痛風、脂質異常症、糖尿病、アルツハイマー型認知症、関節リウマチ。調査内容は服薬継続・離脱の実態把握のほか、医師説明や疾患知識の有無でアドヒアランスはどう変化するのかなど、全41項目にわたる。ジェネリックの利用意向、お薬手帳の使用実態も含めている。調査回答者は、あえてQLife会員ではなく第3者(複数の大手ネットリサーチ会社登録会員)を利用した。

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