QLife、東京女子医大 心臓血管外科とデータベースを共同開発。手術関連情報の管理プロセスを刷新

2013年5月22日 [水]

QLifeは、このたび東京女子医科大学病院 心臓血管外科小児斑(東京都新宿区)と共同開発で、患者の手術関連情報管理を刷新するデータベースの運用を開始しました。この運用開始により、同科の患者の科内での情報共有が円滑になるとともに、安全かつ臨機応変に関係他科とも手術日程の決定・管理が行えるようになり、手術実績のさらなる向上が期待されています。

【導入の経緯】

東京女子医科大学病院 心臓血管外科では、年間500例を越える手術を実施しており、この分野では日本でも有数の実績を積み重ねています。毎日のように患者さんの病状を共有するカンファレンスが行われ、手術の必要性の確認、症状に応じての手術順番、検査入院日の調整、検査値の確認、IC実施や手術日の設定、調整など、膨大かつ多岐にわたるステータスの確認が行われ、診療方針が決定されます。しかしこれまで、こういった情報の一部を入力、確認するデータベースは存在していましたが、包括的に管理運用できるものは存在していませんでした。特に総合的な調整がもっとも必要とされる手術日の決定は、手術待ちの患者さんすべてのステータスの総覧を行うことができずジャッジメントが困難で、改善が望まれていました。

【データベース導入のメリット】

そこで、医療従事者向けのアプリケーション、ソリューションの提供の実績があるQLifeから、医療機関の情報管理に定評があり、スケールアップ、変更も用意なFileMaker社のデーターベースソフト『FileMakerPro』を使用した以下の機能を持つデータベースを提案、女子医大から監修を受け共同開発のかたちで導入しました。

■主な機能

  1. 患者の手術に関する一切の情報を一元入力、管理できる
    (受診までの経緯、主治医の所見から術前検査、検査値の網羅的な入力、管理)
  2. 症状からの手術リスクの強弱が設定でき、リストで総覧できる
  3. カレンダー画面で容易に手術日程が設定できる
  4. このデータベースの導入により、心臓血管外科 小児班では患者さんの受け入れから術後までの情報共有が格段にスムーズになり、特に新たに設定できるようになった「手術リスク」に基づいて、症状に応じた適切な手術スケジュールの管理ができるようになりました。

    【患者情報画面:術前検査確認】 必要な検査と連絡事項、術前の麻酔科への引き継ぎも確認可能

    ※画面内の情報は、今回のニュースリリースのために作成した架空のものです。

    【監修の心臓血管外科 助教 立石実医師のコメント】

    手術を安全に進めるためには、手術に関わるスタッフが患者さん一人ひとりの病状やリスクなどの情報を共有していることが重要です。ところが先天性心疾患は専門性が高く、また手術のバリエーションが非常に多いことから、電子カルテ上やカンファレンスだけでは詳細な情報共有が困難でした。この新しいデータベースを運用することで、循環器小児科や麻酔科の医師、人工心肺担当技師、手術室やICUの看護師など、あらゆるスタッフの間で、より詳細な患者さんの情報をいつでも共有できるようになり、より安全な手術を行うことが可能になりました。また、各患者さんの病状、手術のリスクの強弱によって手術予定をスムーズに組むことができ、重症・軽症の手術のバランス考慮した手術日設定、ICUのベッドコントロールを含めた管理が容易になりました。

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