2026年5月15日 [金]
株式会社QLife(キューライフ/代表取締役:可知 健太、本社:東京都港区)は、自社が運営する「QLife治験情報」の会員を対象に、治験に対するイメージや参加検討時の不安、求められる情報発信のあり方を把握することを目的とした意識調査を実施し、5,000名から回答を得ました。
2026年3月に治験等に係る情報提供の取扱いが見直され、患者さんや一般生活者が治験情報にアクセスしやすい環境整備が進むなか、製薬企業には、正確性・中立性を担保しながら、患者さんや一般生活者の不安や疑問に寄り添った情報提供がより一層求められています。
本調査は、日頃から治験情報に接点を持ち、治験への関心が比較的高い層を対象に実施されました。調査の結果、治験に対して「医療の進歩に貢献できる」という前向きな認識が広がる一方で、実際の参加検討においては「副作用やリスク」「安全性」「主治医や医療機関からの信頼できる情報」が重要な判断材料となっていることが明らかになりました。
特に、治験情報の中で最も知りたい内容として「副作用やリスク」が48.7%と最多となり、治験参加を促す上では、単に募集情報を届けるだけではなく、患者さんや一般生活者の不安を解消し、納得して検討してもらえる情報設計が不可欠であることが示唆されました。
治験に対するイメージを年代別に分析したところ、全世代で「医療の進歩に貢献できる」が上位となり、年代が上がるほどその傾向が強く見られました。
一方で、「自分が実験台になる感じがする」というイメージは若年層ほど高く、治験への関心がある層であっても、参加を検討する際には心理的なハードルが存在することが明らかになりました。
この結果から、治験に関する情報発信では、治験の社会的意義を伝えるだけでなく、若年層を中心に「なぜ安全に配慮されているのか」「どのような管理体制で行われるのか」「参加者はどのように守られるのか」といった不安に正面から向き合う説明が求められる現状が浮き彫りになりました。
2. 治験情報はネット検索が主流、信頼性では「主治医」「医療機関」を重視
ご自身やご家族の疾患に関する治験情報を探す際の最初のアクションとして、55.9%が「インターネット検索」を挙げました。

一方で、最も信頼する情報源としては「主治医」が54.2%、「医療機関のウェブサイト」が39.6%となりました。

このことから、治験情報の探索行動はデジタル上で始まる一方、最終的な信頼形成には医師や医療機関の関与が大きいことがわかりました。
治験の参加者募集を行う際には、検索で見つけやすい情報設計に加え、医療機関と連携した説明導線や、患者さんが主治医へ相談しやすい情報の整備が重要になると考えられました。
治験情報の中で最も知りたい内容として、「副作用やリスク」が48.7%と最多となりました。治験に関心を持つ人であっても、参加判断において最も重視しているのは、期待される効果だけではなく、自分に起こり得る不利益やリスクを正しく理解することであるとわかりました。

この結果は、治験の募集ページにおいて、安全性に関する情報をわかりやすく、かつ過度な期待を与えない形で提示することの重要性を示しています。
治験情報提供のあり方が今回見直された中、患者さんや一般生活者が「安心して検討できる」情報設計が、参加応募率や治験に適格な方へのリーチを高める上で重要な要素になると考えられます。
治験に関する情報や認知の普及に期待する媒体として、最も多かったのは「インターネットのニュース記事や医療系メディア」でした。次いで、「テレビCMや番組」などのマスメディアも高い結果となりました。
また、若年層ではSNSへの期待も相対的に高く、世代によって有効な情報接点が異なることが示されました。
一方で、信頼性の面では医療機関からの情報発信が重要であることも示唆されています。
そのため、治験啓発においては、単一の媒体に依存するのではなく、認知獲得を担うデジタル・マスメディアと、信頼形成を担う医療機関・医師との連携を組み合わせた情報発信が求められます。
本調査から、治験に関心を持つ患者さんや一般生活者は、治験を「医療の進歩に貢献できるもの」「新たな治療選択肢になり得るもの」と前向きに捉えている一方で、参加判断においては、安全性や副作用、リスクに関する情報を強く求めていることが明らかになりました。
特に注目すべき点は、治験情報を探す入り口はインターネットである一方、信頼の拠り所は主治医や医療機関にあるという点です。
これは、製薬企業が治験募集を行う際に、単に募集情報を掲載するだけでは十分ではなく、患者さんや一般生活者が不安を整理し、主治医や医療機関に相談しながら検討できる情報導線を設計する必要があることを示しています。
また、若年層ほど「実験台になる感じがする」という懸念が高い傾向も見られました。治験に対する誤解や漠然とした不安は、参加意向を妨げる大きな要因です。世代や疾患領域、治験フェーズに応じて、抱きやすい疑問に先回りして答える情報提供が求められます。
治験募集の成否は、対象の方情報が届くかどうかだけでなく、その情報が「信頼できる」「自分に関係がある」「不安を解消できる」と受け止められるかに大きく左右されます。
QLifeは、治験に関心を持つ患者さんや一般生活者の声を継続的に収集・分析し、製薬企業が患者視点に基づいた治験募集・情報提供を行えるよう支援してまいります。
QLifeは、治験の認知向上と参加検討の促進に向けて、広く情報を届けるデジタル・メディア施策と、患者さんや一般生活者が信頼できる医療機関を起点とした情報提供の両立が重要であると考えています。
今後、以下の3つの取り組みを強化してまいります。
SNS、医療系メディア、インターネットニュース等を活用し、治験に対する誤解や不安を解消する情報発信を強化します。
特に、若年層に見られる「実験台になるのではないか」という心理的ハードルに対して、治験の仕組み、安全性への配慮、参加者保護の考え方をわかりやすく伝えることで、治験を正しく理解する機会を広げてまいります。
患者さんが最も信頼を寄せる主治医や医療機関と連携し、治験情報を必要とする方に、正確で中立的な情報が届く仕組みづくりを支援します。
また、患者さんが治験について医師に相談しやすくなるよう、医療機関サイトや院内での情報提供、治験募集ページへの導線設計など、デジタルと医療現場をつなぐ取り組みを進めてまいります。
QLifeは、治験に関心を持つ方の声を、製薬企業へ届ける橋渡し役を担います。
本調査で明らかになったように、患者さんや一般生活者が治験情報で最も知りたいのは「副作用やリスク」であり、参加検討時には安全性への納得が重要な判断材料となります。
QLifeは、こうしたインサイトをもとに、治験募集ページの構成、表現、FAQ、医療機関への相談導線などの設計を支援し、製薬企業が患者さんにとってわかりやすく、信頼される治験情報を届けられるよう貢献してまいります。
今回のプレスリリースに掲載している情報以外にも、より詳細な調査結果をレポートとして取りまとめています。
治験に関心を持つ患者さんや一般生活者が、どのような情報を求め、何に不安を感じ、どのような情報源を信頼しているのかについて、疾患領域や年代別の傾向を含めて個別にご説明可能です。
治験啓発施策の検討にご関心のある方は、下記お問い合わせ先よりご連絡ください。
株式会社QLife ペイシェントリクルートメント事業開発室
担当:竹原 喬
E-mail:t-takehara@qlife.co.jp