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山内善行(やまうち・よしゆき)
株式会社QLife代表取締役
株式会社カレン顧問
1965年生まれ、東京大学工学部都市工学科卒。ボストンの都市計画・商業施設開発コンサル会社を経て、1994年に株式会社カレンを設立、代表取締役に就任。2006年にカレン会長に就任、株式会社QLifeを設立する。
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3月
2010

日本では「飲食店の全面禁煙化」、英国では「自分の車でもタバコはご法度」の時代に

投稿日:2010.03.26 00:33 | カテゴリー:医療問題
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一昨日(3月24日)に、英国の王立医科大学(Royal College of Physicians)が、『受動喫煙と子供達(Passive Smoking and Children)』という報告書を発表し、これが英国のほぼ全ての主要メディアで話題になっています。「自家用車を含む全ての車や公園での喫煙は禁止」と提案したからです。
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なぜ「自家用車や公園を全面禁煙」するか?というと、子供の受動喫煙防止が目的です。「子供は自らの力で受動喫煙を避けることはできない」「子供の健康に害を与えるのは、親の嗜好の自由とは関係ない」という発想があります。さらに深くは、「低所得者・低教育層/地域」≒「喫煙者層/地域」≒「健康度が低い層/地域」が固定され、それが世代を超えて繰り返されてしまっており、それは当該層/地域の子供達にとってフェアではない(英国の医療改革を説明した本の著者:武内氏から教わりました)、という発想があるようです。

前回の報告書は2002年に発表されましたが、それがきっかけとなって英国では2006年に「公共施設での全面禁煙化」が法律となった経緯があります(2007年7月施行)。当時は「英国名物のパブまで全面禁煙とは何事か!」と猛烈な議論となったものの、この報告書が根拠となって「屋内の公共的施設は全面禁煙」が議会で多数決されました。そのため今回の報告書も、数年後の法律制定へと進展する可能性は充分にあります。

以下、報告書の内容から抜粋。(禁煙効果の多面的な数値算出が迫力!) 

・両親が非喫煙者の子供に比べて、父親が喫煙する家庭の子供は約3倍「受動喫煙」している。母親が喫煙すると6倍以上、両親ともに喫煙すると9倍近くの量になる。

・80%の子供は「受動喫煙が自分に害である」と分かっているにもかかわらず、親が喫煙する子供の半数は自宅で受動喫煙し、1/3は車のなかで受動喫煙している。

・親兄弟が喫煙していると90%以上の確率で、子供は喫煙し始める。

・喫煙者がいる家庭では、乳児の突然死が2倍以上高い。

・受動喫煙が原因の症状で診療所を受診する子供は年間30万人以上。

・受動喫煙が原因の子供の医療費(喘息など)は、診療所で970万ポンド(約13億円)、病院で1360万ポンド (約19億円)、あわせて年間約32億円に上る。成長後の医療費なども含めるとさらに高額になる。

おりしも厚生労働省が、ちょうど一カ月前(2月25日)に局長通知:『受動喫煙防止対策について』を都道府県に対して出しました。この通知は強制力がありませんので、今後は法律制定へと舵が切られていくことでしょう。

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