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山内善行(やまうち・よしゆき)
株式会社QLife代表取締役
株式会社カレン顧問
1965年生まれ、東京大学工学部都市工学科卒。ボストンの都市計画・商業施設開発コンサル会社を経て、1994年に株式会社カレンを設立、代表取締役に就任。2006年にカレン会長に就任、株式会社QLifeを設立する。
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08
3月
2010

「知らせない方が良いこともある」を情報非開示の言い訳にしてはいけない。少なくとも医療業界関係者は。

投稿日:2010.03.08 07:15 | カテゴリー:医療問題
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ほとんどの医療機関や薬局が、領収証だけでなく「明細書」を、無料で交付することが義務化されました。検査内容や薬剤の具体的名称も記載することになっています。(厚生労働省の文書

「患者さんに”癌の検査””癌の治療”とバレたらどうするんだ!」という反対の声が聞こえてきそうですが、それに対しては、
「明細書には薬剤の名称や行った検査の名称が記載されます。明細書の交付を希望しない場合は事前に申し出て下さい。」と窓口掲示するように、としています。

健全な方向だと思います。

確かに、癌に限らず、「病名を知らない方が幸せだった」「今から考えても、本人に告知しなくて正解だった」というケースはよくあります。実際、そういう声を、私はアンケート回答などで多数(本当に多数あります)見ています。
⇒『目をそむけたいけれど、見ておく方が良い、「がん患者と家族の声」

正直を言うと、それらのコメントに「違和感」を感じつつも、今までは深く考えることをサボっていました。

「死の恐怖や痛み」をわざわざアンケートで掘じくり返した、という後ろめたさがありますし、単純に、生死を帯びたコメントは読むだけで重いのです。だから、コメントに違和感を感じること自体が、何かイケナイことのような、大事なものを冒とくしているような気分になります。そのため、心のなかで違和感を封じ込めていました。

でも今回、改めてその違和感の正体を突き詰めてみました。

その答は、「知らせる」「知らせない」という選択肢が、本人の「幸せ」「不幸せ」に直結するなんて、おかしいということです。そんな低次元な、かつ、非常に”もろい”選択肢によって、人間の幸・不幸が決まってしまってたまるか、ということです。

(まさに今闘病しておられる当事者は除き)少なくとも医療業界に関係する人達が、「知らせない方が良いケースも中にはあるから、知らせない」と言ってしまうのは、「知ったうえで、どう幸せになるか」を一生懸命に考えなければいけない責任を放棄していることになる、と思います。

私も「医療業界に関係する人」のはしくれとして、日々、情報の扱い方については反省と勉強を繰り返している身です。先輩医療関係者の皆さんからも、新たな気づきを与えられることも多いです。また、一個人としてもっと身近に死を感じた時には、考えが変わるかもしれません。ですが、今のところは上記のように思います。

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